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夏本番を控え、エアコンのお掃除依頼も増えてきました。今回はパナソニック製のお掃除機能付きエアコンのクリーニングのお話。
家庭用壁掛けエアコンにおいてはお掃除機能付き(=フィルターの自動清掃や熱交換器部分の洗浄機能など)がもはや主流となっていますが、この機能、便利さをもたらしてくれる反面、もちろんデメリットもありますのでぜひご理解を頂いた上で上手にお付き合いを頂ければなぁと思います。
さて、今回のクリーニングはこちら。
パナソニックさんのお掃除機能付きエアコン『CS-RX250C2』。2009年製です。作業は弊店『スタンダードプラン』での承りです。
お掃除しようと思われた理由は「ちょっと中を覗いてみたら真っ黒で😨」とのことで見てみれば、ご覧の通り。
対象製品は製造より10年(=メーカーが定めた標準使用期間)を経過している製品です。それゆえ部品の破損等があった場合でもメーカーさん修理が不可能となってしまうため、万一破損があったとしても修理補償が出来ない形でのクリーニング作業*となってしまいますが、その旨ご承諾頂きました上でいざ作業です。もちろん細心の注意を払って作業はしていきます💦
*製造より10年を過ぎたエアコンをお使いの方はぜひ頭の片隅にご記憶頂ければ幸いです。
ということで分解前に風の吹き出し口をちらっと覗いてみても汚れは一目瞭然。エアコン内の空気の出口となる吹き出し口やルーバー(風向板)にカビが付着していれば、入口から出口まで、その中はおおよそ汚れているということになりますので、ぜひ時々は吹き出し口の中をチェックしてみてください😃
さて、分解をして汚れを確認 & エアコン内部にある「熱交換器」や「送風ファン」といった汚れの溜まりやすい箇所を洗浄しやすい状態にしていきます。
──高機能ゆえに注意したいのが埃の堆積スピードと量。
ちなみにパナソニック製に限らずですが、高所にあるエアコンのフィルターを自動でお掃除してくれるお掃除ロボは大変便利ではあるのですが、一方でこんなデメリットがあることも覚えておいてください。それはお掃除ロボによるフィルターへの埃のこすり付けや内部への押し込みです。
パナソニックさんのお掃除ロボはブラシの付いた捕集機がフィルターの上をスライドして埃をこそぎ取り、戸外へと自動排出してくれるタイプ(ダストボックスに回収するタイプもあります)なのですが、その過程ではブラシが埃を裏ごしするかのようにフィルターの奥へ奥へと押し込んでいってしまう現象が起きてしまっています。これは他にも日立さんやダイキンさんなど、埃の捕集機がフィルターの上を移動するタイプのお掃除機能付きエアコンで見られます。
フィルターの内側部分を観察してみるとよく分かります。埃がより細かくなってフィルターを通過し、機体内部へと押しやられてしまっています。
そのためこのタイプのお掃除機能付きエアコンはフィルターのさらに奥側にある「熱交換器」と呼ばれる空気の温度を上げ下げしてくれる部品への埃の付着が酷くなってしまう傾向にあります。ここへの汚れの堆積が酷くなるとカビの繁殖スピードや量が早く多くなってしまうのはもちろんですが、通り抜ける空気量が減ってしまうため風量の低下にもつながってきます。
エアコンは高所への設置が前提の電化製品ですので、そのフィルター等のお手入れが楽になるのは大変便利なのですが、一方でそうした機能があるために発生してしまっているデメリットについてもぜひ覚えておいて頂ければ大変嬉しい次第です😄
また、ともすれば汚れやお掃除を気にされる方ほど、フィルター自動お掃除機能は実はそう頻繁に使わない方が逆に良いという場合もありますし、エアコン購入にあたっても普通のエアコンをお選び頂いた方が良いということもあるかもしれません。
そんな話をお客様ともしながら作業すること3時間超。
無事綺麗な空気を排出してくれるエアコンへとその機能を取り戻すことが出来、本日のお掃除もこれにて完了です。ありがとうございました!
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「エアコン汚れのほんとのところ」をお伝えするお掃除で日々の暮らしの快適をしっかりサポート。今の自分のあるを尽くして。お掃除のむらかみ <むらかみ清掃技研>、村上隆浩でした。
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※個人が特定出来ないことを考慮した上で、お話を紹介させて頂くことをお客様よりご了承頂いております。