アク洗いでお風呂の木材壁もスッキリ爽やかに。

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今回は個人的にも好きなお掃除「木部のアク洗い」をご依頼頂きました(^_^) 「木部のアク洗い」とは無垢の木が経年の紫外線や湿気、あるいはカビなどで変化してしまった状態をリセットし、木本来の風合いを蘇らせる、そんな作業が「アク洗い」です。

とはいえ、一口に「アク洗い」といっても、その手数や工程はいくつもあります。「アク汚れ落とし」をはじめ、「カビ除去」「シミ抜き」「日焼け落とし」など、それぞれの汚れや状態を改善するための工程を総じて「アク洗い」と呼んでいます。

今回のアク洗い箇所は浴室の木材壁。長年の使用でカビの黒ずみが目立つようになってきてしまい、浴室全体の印象も暗くなってしまったため、リフレッシュをしたいとのことでご依頼に至りました。

天井にはカビの黒ずみが広範囲に渡って広がっていました。
暖かい空気&湿気の溜まりやすい天井角付近はやはりカビが多くついてしまっています。

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ただ、木部のアク洗いを行う上ではひとつ大切なことがあります。それは仕上がりのイメージを施工側、依頼側双方でしっかりと共有しておくということ。

アク洗いをしてもやはり全くの新品状態に戻せるわけではございませんし、汚れの除去がどの程度まで可能かも作業を行ってみなければなかなかに難しく…という部分もあります。そこで「どのような仕上がりまでなら実現できそうか」「どのような仕上がりまでなら合格だと言えるのか」を共に確認しておくべく、テスト洗浄を行ったり、あるいは十分なテストの時間が取れないのであれば実作業にもある程度の日数を想定頂く(木部アク洗いは場合によっては工程がかなり多くなるため)などのリスクヘッジを図っておくことが重要になります。

今回はメインの汚れ相手がカビであることから、短時間のテストでは効果が見極められないため、数日間の作業日程を想定頂き、カビの落ち具合を確認しながら仕上がりの着地点を決めましょうという形になりました。

さて、クリーニング。今回は極細ステンレスブラシで表層汚れの洗浄を行った後、薬剤洗浄を行っていきました。薬剤はミヤキさんの「カビスケ」にて施工。希釈液を刷毛で丁寧に塗布し、数時間から十数時間放置した後、水洗い。これを繰り返すこと、2日間。

柔らか目の刷毛を使用し、薬品を染み込ませるよう塗布していきます。

最初から濃度の高い希釈液を塗布してしまうと反応が強く出過ぎてしまうなどの懸念があるため、状況を見ながら薬剤調整を行っていきます。

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3日目の確認にてご依頼主様より「この仕上がりでオッケーです!」と明るいお返事。どうしても取り切れない部分もありましたが、ご依頼主と共にほっと一安心した瞬間でした(^_^)

カビの黒ずみもほぼほぼ取れ、木目も香りも回復。全体も明るくなって、とてもスッキリしました。施工中の2日間は浴室周辺に薬剤の臭いが漂ってしまったり、お風呂を使うにも気を使って入って頂くなど、ご依頼主様にも多大なるご協力を頂きました。「なんか一緒にクリーニングしている気分になれて楽しかった」とおっしゃって頂いたのも大変嬉しかったです。

綺麗の効果で日々の暮らしを快適に。今の自分のあるを尽くして。お掃除のむらかみ <むらかみ清掃技研>、村上隆浩でした。

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